イコン画家
山下りんYAMASHITA, Rin
《イコン開示》
作品展示11/1 (日)〜11/3(火・祝)
作品場所白河ハリストス正教会
Profile
山下 里舞、やました りん、1857 - 1939
日本人最初のイコン画家
正教徒で聖名はイリナ
Biography
1857年、常陸国笠間藩(茨城県笠間市)出身。
1873年、浮世絵師の豊原国周に学び、後に中丸精十郎に師事。
1877年、工部美術学校に入学。アントニオ・フォンタネージに師事。
同窓生の山室政子の影響で正教会に改宗。
1880年、工部美術学校退学。同年、山室の代役で教会より派遣され聖像画家として修養すべく帝政ロシアの首都サンクトペテルブルクに留学。
滞在中、女子修道院でイコン製作技術を学ぶ。
1883年、帰国。東京神田駿河台にあった日本正教会の女子神学校にアトリエを構え、外界との接触を絶ちイコン制作に没頭。ニコライ堂のイコンは関東大震災で焼失したが、主に関東地方や東北・北海道を中心に300点あまりの聖像を残した。
作風には留学当時ロシアで支持されていた西欧カトリックの宗教画の影響が強く、模写したロシア・イコンを通じて山下りんがギュスターヴ・ドレの聖画集を間接的に模写していたことが指摘されている。
なお、正教のイコンの原則を忠実に守り、イリナ山下のイコンは全て模写であり無署名である。
1918年、61歳で郷里の笠間に戻り、晩年は白内障のため絵筆はとらなかったという。
1939年、満81歳で没。