アニメーションディレクター
伊藤有壱ITO, Yuichi

《Mr.ダルマの休日-Auld L ang Syne-》
久々の休日を迎えたMr.ダルマ。
眉毛の鶴、髭の亀たちにも休暇を与え
気に入りのグレナカートチェックのスーツに身を包み、
鼻歌は「Auld Lang Syne」
友よ、古き昔のために、
親愛のこの一杯を飲み干そうではないか
Eugene Cossmannのワルツバージョンが今の気分だ。
さあ、この楽しい休日、
誰に会おう、どこに出かけよう?
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作品解説
昔インドから中国に禅宗を伝えた達磨大師も今ではすっかり日本に溶け込み親しまれています。
みんなの願掛け・期待を一身に背負う毎日はそれなりにしんどいのでは、とダルマ氏の休日をコンセプトに作品化しました。
(ここから妄想)
白河だるまの特徴である顔の鶴亀、松竹梅にも休みをあげて顔はスッキリ!
着古した真赤な服もクリーニングに出し、趣味のグレンチェックスーツと帽子で決めて出かける気分は上々!
昔ラジオから聞こえてきた古関裕而編曲の「別れのワルツ」のメロディーが好きで、調べてみると原曲「Auld Lang Syne」
は積み重ねてきた「時」への親愛に乾杯するスコットランドの歌と判った。
以来、日本に来て過ごした1000年近い歳月に思いを馳せながら街角のBARでスコッチを一杯やるのがお気に入りのダルマ氏。
そんな彼の横でいにしえの話を聞いてみたいなあ。話のお礼に一杯奢るならマッカランよりは文豪スティーブンソンが愛したタリスカーかな。。
などと妄想を楽しく遊ばせて創らせて頂きました。
短い休みを満喫したダルマ氏はきっとみんなの辛抱の毎日とかけられた願いを力強く支えてくれるでしょう。
アートだるま展示09/26 (土)〜11/03 (火・祝)
作品場所白河市本町銀座商店街

アニメーションディレクター。1962年 東京生。東京藝術大学美術学部デザイン科卒業。
ビジュアルエフェクツ、コンピューター映像制作を経て 1998年I.TOON Ltd.を設立。同代表。
クレイを中心にあらゆる技法を駆使し、アニメーションやキャラクターデザインなど幅広い分野で活動。
代表作に放送25年目を迎えるNHK Eテレ「ニャッキ!」(文化庁メディア芸術祭 アニメーション部門優秀賞受賞)、
ミスタードーナツ「ポン・デ・ライオン」TVCM、横浜をモデルにした短編アニメーション「HARBOR TALE」(チェコZLIN FILM FESTIVAL最優秀アニメーション賞・観客賞他受賞)、
全国都市緑化フェアマスコット「ガーデンベア」デザイン他、多数。
東京藝術大学大学院映像研究科アニメーション専攻教授。日本アニメーション協会理事。
主な活動歴
- 2006
- 広島市現代美術館「伊藤有壱アニメーション展I.TOON CAFE」
第19回 東京国際映画祭animecs TIFF 2006
「NORABBITS' MINUTES」 ~伊藤有壱の世界~
- 2011
- 横尾浜赤レンガ倉庫1号館100周年記念企画「YOKOHAMA TALE」
- 2013
- 横浜人形の家、横浜港大さん橋、横浜赤レンガ倉庫1号館
作品展「ハーバーテイル・ツアー2013」
- 2016
2018 - 「福島ビエンナーレ」に参加。2018年二本松市と南相馬市の会場を結ぶアートバスに短編アニメーション
「ドロンコロン」のビジュアルデザインを提供。